失業保険の申請手順と必要書類|退職理由別の給付日数と金額
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この記事でわかること
退職後の生活を支える重要なセーフティネットが**失業保険(雇用保険の基本手当)**です。
この記事では、失業保険の受給条件から申請手順、退職理由による給付日数の違い、必要書類まで、申請に必要な情報を一通り解説します。退職後の手続き全体を知りたい方は退職後の手続き完全ガイドもあわせてご覧ください。
受給条件と対象者
失業保険を受給するには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
- 雇用保険に加入していたこと: 退職前2年間に被保険者期間が通算12ヶ月以上(会社都合退職等の場合は退職前1年間に6ヶ月以上)
- 就職する意思と能力があること: ハローワークで求職の申し込みを行う
- 積極的に求職活動を行っていること: 認定期間ごとに一定回数以上の求職活動実績が必要
※病気やケガですぐに働けない場合は、受給期間の延長手続きができます。延長が認められれば、回復後に受給を開始できます。
退職理由による違い
退職理由によって、給付開始時期と給付日数が大きく異なります。
| 項目 | 自己都合退職 | 会社都合退職 | 特定理由離職者 |
|---|---|---|---|
| 給付制限期間 | 2ヶ月間 | なし | なしの場合あり |
| 給付日数の目安 | 90〜150日 | 90〜330日 | 90〜300日 |
| 被保険者期間の要件 | 2年間で12ヶ月以上 | 1年間で6ヶ月以上 | 1年間で6ヶ月以上 |
自己都合退職の場合
自分の意思で退職した場合は「自己都合退職」に該当します。7日間の待機期間に加えて2ヶ月間の給付制限期間があり、実際に手当を受け取れるのは申請から約2ヶ月半後です。
※2020年10月以降、5年間のうち2回目までの自己都合退職については給付制限が3ヶ月から2ヶ月に短縮されています。
会社都合退職の場合
倒産や解雇など会社側の理由で退職した場合は「会社都合退職(特定受給資格者)」に該当します。給付制限期間がなく、7日間の待機期間後に給付が開始されます。給付日数も自己都合より多く設定されています。
特定理由離職者の場合
以下のような正当な理由がある場合は「特定理由離職者」に該当する可能性があります。
- 雇い止め(期間満了による離職で更新を希望していた場合)
- 心身の障害や疾病による離職
- 配偶者の転勤に伴う離職
- ハラスメントを原因とする離職
※特定理由離職者に該当するかどうかはハローワークが判断します。証拠書類を準備した上で相談しましょう。
申請の流れ(5ステップ)
ステップ1:離職票を受け取る
退職後、会社から「離職票-1」と「離職票-2」が届きます。通常、退職後10日〜2週間程度で届きます。
離職票-2には退職理由が記載されています。記載内容が事実と異なる場合は、ハローワークで異議を申し立てることができます。
※離職票が届かない場合は、会社の人事部門に催促するか、ハローワークに相談しましょう。
ステップ2:ハローワークで初回手続き
住所地を管轄するハローワークに行き、以下の手続きを行います。
- 求職の申し込み
- 離職票の提出
- 受給資格の確認
- 受給資格者証の交付(後日の場合もあり)
初回手続きは、離職票を受け取ったらできるだけ早く行いましょう。
ステップ3:7日間の待機期間
初回手続き後、7日間の待機期間があります。この期間はすべての離職者に共通です。待機期間中はアルバイト等もできません。
ステップ4:雇用保険受給者説明会に出席
待機期間後に開催される説明会に出席します。失業保険の仕組み、認定日の説明、求職活動の実績として認められる活動内容などが説明されます。
ステップ5:認定日にハローワークで失業認定を受ける
4週間に1回の認定日にハローワークに行き、求職活動の実績を報告します。失業認定を受けると、約1週間後に指定口座に手当が振り込まれます。
求職活動の実績: 認定期間ごとに原則2回以上の求職活動実績が必要です。以下が求職活動として認められます。
- 求人への応募
- ハローワークでの職業相談
- 民間の就職支援セミナーへの参加
- 資格試験の受験
必要書類チェックリスト
ハローワークでの初回手続きに必要な書類は以下の通りです。
- 離職票-1、離職票-2
- マイナンバーカード(または通知カード+本人確認書類)
- 証明写真2枚(縦3cm×横2.4cm)
- 印鑑
- 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード
※必要書類は管轄のハローワークによって多少異なる場合があります。事前に電話で確認すると確実です。
給付金額の目安
失業保険の1日あたりの給付額(基本手当日額)は、退職前6ヶ月の賃金をもとに計算されます。
計算の目安:
- 賃金日額 = 退職前6ヶ月の賃金合計 ÷ 180
- 基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率(約50〜80%)
給付率は賃金日額が低いほど高く設定されています。おおよその目安として、月給25万円の方で月額約15万円前後の受給となるケースが多いです。
※正確な金額はハローワークで計算してもらえます。上限額・下限額も設定されています。
退職代行利用後の注意点
退職代行を利用した場合、失業保険の申請で注意すべき点があります。
離職票の受け取り
退職代行を利用した場合、会社と直接やり取りしないため、離職票の送付が遅れるケースがあります。退職代行に依頼する際に「離職票の郵送」を確実に伝えてもらいましょう。
届かない場合は、退職代行経由で会社に催促するか、ハローワークに相談してください。ハローワークから会社に発行を促す手続きが可能です。
退職理由の確認
離職票に記載された退職理由が「自己都合」になっているか確認しましょう。パワハラや長時間労働が原因の場合は、ハローワークで「特定受給資格者」または「特定理由離職者」への変更を相談できる場合があります。
退職代行ガーディアンや退職代行Jobsのような労働組合型のサービスであれば、退職後の書類受け取りまでフォローしてもらえます。退職代行の利用手順は退職代行を使う流れと当日の動きで解説しています。
よくある質問(FAQ)
自己都合退職でも失業保険はもらえますか?
はい。自己都合退職でも、雇用保険の加入期間が2年間で通算12ヶ月以上あれば受給できます。ただし、2ヶ月間の給付制限期間があるため、実際に受け取れるのは申請から約2ヶ月半後になります。
失業保険を受給しながらアルバイトはできますか?
一定の条件のもとで可能です。ただし、1日4時間以上のアルバイトをした日は「就労」として失業保険が支給されません。4時間未満の場合は「内職・手伝い」として減額支給される場合があります。必ずハローワークに申告しましょう。無申告は不正受給に該当します。
パートやアルバイトでも失業保険は受けられますか?
雇用保険に加入していれば、パートやアルバイトでも受給資格があります。週20時間以上の所定労働時間があり、31日以上の雇用見込みがあれば雇用保険の加入対象です。給与明細で「雇用保険料」が天引きされているか確認しましょう。
退職代行を使った場合、失業保険の受給に影響はありますか?
退職代行を利用したこと自体が失業保険の受給に影響することはありません。退職理由が「自己都合」か「会社都合」かは退職代行の利用有無ではなく、退職の実態に基づいてハローワークが判断します。
まとめ
失業保険は退職後の生活を支える重要な制度です。確実に受給するために、以下のポイントを押さえましょう。
- 離職票を受け取ったら早めにハローワークへ行く
- 退職理由によって給付制限期間・給付日数が異なる
- 4週間ごとの認定日に求職活動実績を報告する
- 退職代行を利用した場合は離職票の受け取りを確実にフォローする
退職後の手続き全般については退職後の手続き完全ガイドで、退職に関する法律知識は退職時の法律知識と注意点ガイドで解説しています。退職代行の利用を検討している方は、離職票の受け取りまでフォローしてもらえる退職代行ガーディアンも選択肢のひとつです。
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この記事を書いた人
退職代行・円満退職ガイド編集部
編集長
大手企業での人事・労務経験を経て、働く人の退職支援に特化したメディアを設立。退職代行サービスの実態調査や、退職にまつわる法的知識の普及に取り組んでいます。退職は新しいキャリアへの第一歩という信念のもと、正確で実用的な情報を発信します。